○問題発生の原点
人類がナンセンスきわまりない優劣競争をし始めた原点について考えてみましょう。
それは、今から約1万年前に世界中でほぼ同時に始まった「農業」にあるのです。 今から約1万1千年前に最後の氷河期が終わりました。それから約1千年間、気温は少しずつ上昇してゆきました。それにつれて地球全体の生命活動が徐々に活発化し、人類の食糧も豊かになり、人口の増加が続きました。
ところが今から約1万年前に、気温が一気に急下降して、再び元の氷河期のそれに逆戻りしてしまったのです。そのいきさつはこうです。氷河期終結にともなう気温上昇によって、今の北アメリカ大陸の北部一帯に、とてつもなく大きな淡水湖が出現しました。現在の五大湖はそのなごりです。
それが今から約1万年前に突然大決壊して、膨大量の冷淡水が一気に大西洋に流れ込んだのです。淡水は海水より比重が小さいので、その冷淡水は大西洋全体を広くおおうことになったのです。その結果地球規模での異常気象が頻発し、気温を急下降させたと考えられるのです。当然ながら人類は、深刻な食糧不足に遭遇することになりました。そして「農業」が始められたのです。因みに以上の記述は全て、グリーンランド氷河のボーリング調査の結果をもとにして、農業のルーツを探ろうという、NHKのテレビ番組の論説によるものです。
ここからは、私播磨屋助次郎独自の考察になります。
この農業の開始が、当然の帰結として、それまでの人間社会にはなかった、持てる者と持たざる者という不自然な格差を作り出してしまいました。それがさらに高じて、持てる者は優等、持たざる者は劣等などという、とんでもないナンセンスな屁理屈がまかり通り始めました。そしてその屁理屈がまた次の屁理屈を生むという、悲劇的悪循環が次々と繰り返されていったのです。そして1万年後の今日の「勝ち組・負け組」につながってきているのです。
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